【XF27mmF2.8レビュー】阿蘇外輪山『ラピュタの道』で解像度チェック

XF27mmF2.8レビュー[FUJIFILM カメラ 冨士フイルム レンズ]
北外輪山の尾根伝いには『ミルクロード』というの道が西から東まで延びているのですが、この『ラピュタの道』とやらは、熊本県道149号の狩尾地区と熊本県道339号ミルクロードの端辺原野を繋ぐ道『市道狩尾幹線』のことだと判明しました。このルートは以前からバイクで走っていたので「あそこだったのか!?」と少し拍子抜け。
XF27mmF2.8レビュー[FUJIFILM カメラ 冨士フイルム レンズ]
なぜ『ラピュタの道』という宮崎駿氏の作品を混ぜて呼ばれるようになったのか確認したところ、秋冬頃になると阿蘇の平野部の上空には雲海が発生することがあり、雲海が発生している時に『ラピュタの道』を訪れると空中に浮いたような峠道がみれるようで、そんな現象をまぜて名前が付いたようです。

といった前置きはさておき、久し振りの『XF27mmF2.8』レビューです。


FUJIFILM カメラ

長い間XF27mmF2.8を愛用しているのですが、レンズの描写(解像度)のチェックを忘れており、ただひたすらに日常スナップに使用しておりました。

先日『ラピュタの道』に寄る機会がありましたので、テストを意識して撮影してみました。天候は晴れであったのですが、遠方はかすんだ状態でしたのでチェックに最適な状態ではないです。しかし、こういった大気条件ならこんな描写をすると、ひとつの例として参考になれば幸いです。
XF27mmF2.8レビュー[FUJIFILM カメラ 冨士フイルム レンズ]
ちなみに、こちらの『ラピュタの道』。5月頃の大雨による土砂崩れで7月3日時点では全線通行止めになっています。夏シーズンには補修が終わってくれると嬉しいですね。
XF27mmF2.8レビュー[FUJIFILM カメラ 冨士フイルム レンズ]
さて、今回チェックに使用する画像はこちら。カメラはFUJIFILM X-E1で撮影。画像データは、ホワイトバランスは太陽光、絞り優先AEでf/9、シャッタースピードは1/200、露出補正は無し、ISOは200です。


XF27mmF2.8レビュー[FUJIFILM カメラ 冨士フイルム レンズ]
ピント合わせはMF(マニュアルフォーカス)でおこない、被写界深度を表示する『距離指標バー(背面モニター下の薄青のバー)』を表示させ、ピントの範囲を確認しながら撮影しています。絞りF9だと、約10メートル付近から無限遠までがピントが合ってる範囲になります。切り出した部分は全てピクセル等倍。画像はJpegデータの撮って出し無加工です。
XF27mmF2.8レビュー[FUJIFILM カメラ 冨士フイルム レンズ]
まずは、右上の切り出した範囲から等倍でチェック。こちらは距離的にピント無限遠でレンズ部分では隅になります。遠距離は大気状態でかすんでいるのですが、家屋や建物のエッジ部分が表現できています。また、右手前の橋の中央線が確認できます。
XF27mmF2.8レビュー[FUJIFILM カメラ 冨士フイルム レンズ]
次に、中央右上の部分。このあたりはレンズ上でも中央付近になり画質が優秀なところ。道路脇に設置されたミラーポールと長方形の開示版の存在が判別できます。これに右上後方の無限遠距離にある家屋と白い物体の形状や質感が確認できます。そして、左後方の水田の水と土の浸り具合もわかります。
XF27mmF2.8レビュー[FUJIFILM カメラ 冨士フイルム レンズ]


そして、ほぼ中央の画像。このあたりはレンズ中央部なのでもっとも高画質な部分。被写界深度でも中距離なので解像度はもっとも高い。ひび割れたり凸凹の荒れた路面の状態や、カードレールの錆ぐあい、風で流れる草原の模様がわかります。
XF27mmF2.8レビュー[FUJIFILM カメラ 冨士フイルム レンズ]
次に左上のレンズ隅の部分。遠くまで延びたラピュタの道は、コントラストが落ち気味ですが判別できます。それより、画像の上の部分にある、遠方の建物のテラス部分が確認できるところは優秀でしょう。
XF27mmF2.8レビュー[FUJIFILM カメラ 冨士フイルム レンズ]
最後に右下のレンズ隅の部分。こちらはカメラから3メートル位の近距離ですが、意外とボケが少なく、等倍で確認しなければピント的には問題がないように見えます。XF27mmF2.8は、絞りをF9あたりに設定しておけば、かなり広範囲でパンフォーカスが活躍するようです。
XF27mmF2.8レビュー[FUJIFILM カメラ 冨士フイルム レンズ]
今回の撮影では、遠方が霞んだ状態だったので、次回は抜けのいい状態でレビューしてみたいものです。



XF27mmF2.8:スペック

特長:
78gという最軽量を実現したパンケーキレンズ。焦点距離27mm(35mm判換算:41mm)という人間の視野に近い画角は、スナップはもちろん、人物、風景、建築などさまざまなシーンで活躍。
また、高トルクのモーターで前群レンズ(5枚)を繰り出すフォーカス方式を採用し、歪曲収差を抑制しながら高精度なオートフォーカスを実現。フォーカスリングに金属部品を採用。繊細な操作が必要となるマニュアルフォーカス時にも、リングを廻す時の指先に伝わる質感と、適度なトルク感を重視しています。
レンズ構成:
5群7枚(非球面レンズ1枚)
絞り羽根枚数:
7枚(円形絞り)
最大撮影倍率:
0.1倍
外形寸法:
ø61.2mm×23mm
質量:
78g
フィルター径:
ø39mm(リンク先はレンズアクセサリーです。)