熱中症《予防と処置と救急車判断》

気温の高い場所に長時間いることにより、体温調整機能が正常にたもてなくなったり、汗を流しすぎたことで体内の水分と塩分のバランスが崩れてしまいます。
このような条件が揃ってしまうと、めまいや頭痛、痙攣(けいれん)、意識障害などがおこります。これらの症状をまとめて『熱中症』と言っています。

とくに近年の夏は『スーパー猛暑(※1)』が日本で猛威をふるっておりイザというときのために予防対策と対処法を覚えておきましょう。とくに猛暑の条件がそろう西日本では注意が必要です。(※1:外気温が37℃以上になる日)

熱中症の原因

熱中症は、環境による要因と、身体的な要因、行動による要因の3つが重なった場合に起こりやすくなります。

環境による要因

  • 気温が高い
  • 湿度が高い
  • 強い日差し
  • 通気が悪い・風が弱い
  • 厚着をしている

身体的な要因

  • 体調が悪い
  • 高齢者や乳幼児
  • 糖尿病などの持病がある
  • 病気などで体調が良くない
  • 肥満体質の人
  • 普段から運動不足

行動による要因

  • 激しい運動
  • 長時間の炎天下での労働
  • 水分補給がしにくい状況

気をつけておきたいのが、65歳以上の高齢者の日常生活における発生と、0歳〜幼児の車内での事故が多く報告されています。

高齢者になるとエアコンの冷風が苦手とか、電気代がもったいないなどの節約指向よって発症している場合があります。
また、自動車内での発症は、カーエアコンの性能を過信したことで発生しています。停車中のエンジンからの電気発電量が限られているうえ、直射日光に当たり続けることで車内温度とともに体温も上昇。短時間で重篤な熱中症になることがあり大変危険です。

症状

熱中症は、軽い症状から命にかかわる重症なものまで、段階的にいくつかの症状がみられます。とくに小さいお子さんのばあい、体調不良をうまく伝えることができないことが多いため、初期症状を見逃さないように注意しましょう。

初期症状

めまい・失神

気温湿度が高い日の「立ちくらみ」では、脳への血流が瞬間的に不充分になったときに起きます。これを『熱失神』と言われることがあります。

筋肉痛・筋肉のけいれん

予期しない「こむら返り」のことで、あの部分の筋肉に痛みがおこります。これは、発汗によって体内の塩分(ナトリウムなど)が減ることによって症状が出ます。これを『熱けいれん』と言われることもあります。

中期症状

頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感

不快な症状が多くなり行動に積極性がなくなります。身体がだるい、力が入らないなどが起こる。『熱疲労』や『熱疲弊』とも言われる。

重度症状

意識障害・けいれん・行動障害

呼びかけに無反応か反応がおかしくなる。身体が小刻みに震えたり『ひきつけ』の症状がある。まっすぐ歩けない・倒れ込むなど。

高体温

触っただけで身体が熱いとわかる。以前から言われる『熱射病』や『重度の日射病』がこれに相当します。

『重度症状』は命の危険、または重度の後遺症をのこす可能性が非常にたかいため、緊急的に医療機関の対処が必要になります。

処置

まず、意識がない状態や呼びかけに反応がないばあいは、すでに脳に悪影響をあたえている可能性が高いため、ただちに救急車を呼ぶか医療施設で適切な処置をほどこしてもらってください。

応急処置をするのは、意識があるときのみの対処です。

涼しい場所へ移動

身体を冷やすため、クーラーが効いた室内や車内に移動させます。しかし、屋外で空調かきいた場所がない場合は、風通りのよい日かげに移動して安静にしてください。

衣服を緩める・脱がす

男性ならネクタイなどをふくめた衣服をゆるめて、身体から熱を逃がしやすくします。
氷枕や保冷剤のほか冷たいモノで、首筋や脇、足の付け根などを冷やします。冷えたモノがないばあいは、皮ふに水をかけて、ウチワなどであおぐことでも身体を冷やすことができます。あおぐものがない場合は、タオルや厚紙などで風を起こします。

塩分や水分の補給

水分と塩分を同時に補給できるスポーツドリンクがベストですが、なければ水やお茶でもよい。塩飴などがあれば与える。

水分補給は、おう吐していたり意識がないばあいは飲ませてはいけません。とくに意識がないのに飲ませてしまうと、水分が気道に入る危険性があります。水分補給は意識があり本人で飲めるときのみ与えてください。
また、自分で飲料水を持てない場合は、予想より症状が重い可能性が高いため救急車を呼んでください。

予防

日射病にかからなくするには、暑さを避ける、水分補給をするほかに体調を良好にしておく事が大事になります。

水分補給をこまめにする

気温が高いときは、のどがかわいていなくても、こまめに水分をとります。時間を空けて多く飲むより、短い間隔で少しずつ飲むのが効果的です。

塩分も補給する

汗をかくと、水分と同時に塩分も放出されるため、適度な塩分をとる必要があります。大量の汗をかくときは、とくに意識しておきましょう。

必要な塩分を携帯するのはむずかしいので、スポーツドリンクなどを上手に利用しましょう。スポーツドリンクは、水分と塩分や糖分をバランスよく配合しているので、汗で失われた水分塩分の補給と吸収がスムーズにできます。

ただし、通院していて医師から水分や塩分の制限があれば、対策を相談して指示に従ってください。

日光をさける

真夏の日光を長時間うけると体温が上がってしまいます。太陽光線を身体にうけないように帽子をかぶったり、日傘をさすことで直射日光をよけましょう。
また、なるべく日かげを選んで歩いたり、日かげで活動したり休憩するようにしましょう。

気温と湿度をチェックする

自分のいる環境の気温や湿度をいつも気にしましょう。屋内では、日差しをさえぎったり風通しを良くする工夫が必要です。また、エアコンなどの空調機器があれば、無理な我慢をせず、適切な気温設定にして過ごします。

睡眠環境を快適にする

寝ていても環境の温度や湿度によっては熱中症にかかる可能性があります。扇風機を適度に使用するか、エアコンを適切な温度に設定して睡眠環境を整えます。深い眠りをえることで疲れを解消して熱中症を予防しましょう。

丈夫な身体作り

栄養バランスのよい食事に、疲れをシッカリと解消する睡眠をとり、基礎体力をつけます。また、適度な運動を習慣づけることで、ある程度の暑さに耐えれる身体つくりも大切です。

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