《DHA・EPA》オメガ3効果で肥満防止と美容健康

[オメガ3(DHA / EPA・αリノレン酸)]
近年の栄養学では『オメガ3脂肪酸』の必要性に注目され一般にもひろく知られてきています。オメガ3脂肪酸は食用油の『油(オイル)』の一つで、現代人はつねに不足している必須栄養素です。

多くの人が聞きおぼえがある『ドコサヘキサエン酸(DHA)』なども『オメガ3』に大きく関連しています。

日頃からダイエットや美容にたいして気をつかっている人にとって『油(脂質)』とは、身体に悪いものモノとして、あつかってしまいがち。ところが、良質で適量な『油』は、身体の機能を正常にたもち美容にも役立つことが分かっています。

たとえば、体内の蓄えられる脂質は、体温の発散を防いで体調を維持したり、太陽の光をうけた皮膚組織からビタミンDを合成したり、水に溶けにくく油(脂)に溶けやすいビタミン(A・D・E・K)などの吸収を助けたりします。

このように『油(脂質)』は、その種類別に正しい摂り方をすれば、無理な食事制限をしなくても、健康で楽しい食生活をおくることができます。

このページでは、理想的な『油(オイル)』の摂り方を解説していきます。

『油』の種類

ふだん食事として摂る油は、『身体でつくれる油』と『身体でつくれない油』と2つあり、詳細では4つに分類されて含まれています。
オメガ3(DHA / EPA・αリノレン酸)]

食用油の種類

体内でつくれる油

飽和脂肪酸
バター、ラード、パームオイル、ココナッツオイル、牛肉、牛脂、チーズなど
オメガ9
オリーブオイル、菜種油、アボガドオイル、アーモンド、鶏肉、豚肉など

『飽和脂肪酸』は体内で合成できるため、気にして食事からとる必要はありません。近年の食生活では動物性脂肪を摂りすぎることが多く、さまざまな病気のもとになっていると指摘されるくらいです。

『オメガ9』を含めた食材は、適量をバランスよく摂ることが重要です。

体内でつくれない油

オメガ6
サラダ油、コーン油、大豆油、マヨネーズ、インスタント食品、ポテトチップスなど
オメガ3
エゴマ油、アマニ油、魚油、青魚、チアシードなど

4分類のうち『オメガ3』と『オメガ6』は、体内でつくることができない『必須脂肪酸』です。食べないと身体からドンドン減っていくため、気にしなければならないオイルになります。
ただし『オメガ6』については、現代の食生活では調理・加工品などにたくさん使われており、すで過剰摂取気味な人が多いはずです。

しかし『オメガ3』に上げられる食材を、ふだんの食生活にとりいれている方々は少ないと思います。

『オメガ3』ついては、1日に推奨された目標値を摂ることを、どの年代の人もできてきないのが現状です。また『オメガ3』は、熱に弱く酸化しやすい性質をもつため調理利用や保存がむずかしいところが食事として日常的に摂りにくい原因にもなっています。

しかし、体調を整え健康的にすごすためには、不足しがちなオメガ3を積極的にとりたいところです。

オメガ3とは

青魚は健康食[オメガ3(DHA / EPA・αリノレン酸)]
『オメガ3』は、ある魚類と植物類におおくふくまれています。

  • 魚類はそのままDHA・EPAに
  • 植物系は酵素活性で一部がDHA・EPAに

魚類であれば青魚の(まぐろ、さば、さんま、ぶり、いわし、キングサーモン)などに含まれている必須脂肪酸『DHA・EPA』です。フィッシュオイルとも呼ばれています。

植物類であれば木の実(亜麻仁油、エゴマ、チアシード、くるみ、シソ油、グリーンナッツ)や緑黄色野菜などに含まれる『αリノレン酸』という脂肪酸からも摂取ができます。
ただし『αリノレン酸』は、体内で『酵素』による活性が行われた場合のみDHAやDPAに変わります。しかも、体内にはいったαリノレン酸が全てDHA・EPAに変わるわけではありません。

αリノレン酸の注意点

市場におおく出回っており購入しやすい亜麻仁油、エゴマ。これらに含まれる『αリノレン酸』は魚油と同じく非常に酸化しやすい性質をもっています。

酸化した油は問題があり、血管の動脈硬化の原因になったり、吸収した体内細胞が酸化の影響をうけて老化がすすむ要因になります。そのため、αリノレン酸が入っている亜麻仁油、エゴマなどは〈2ヶ月〉以内に使い切りましょう。
熱対策にドレッシング[オメガ3(DHA / EPA・αリノレン酸)]
また、熱に弱い性質があるため、炒め物などの加熱調理に向きません。ドレッシングとして食材にかけましょう。もちろん慣れているなら、ストレートに飲んでも良いです。

オメガ3の効果

・脳の健康維持(うつ、認知症予防)
脳の60%は脂質で構成されており脳細胞の神経伝達に欠かせない。

・心血管疾患の予防(動脈硬化、心臓病予防)
オメガ3由来のプロスタグランジンの抗凝固作用により血栓を防ぎ赤血球の細胞膜を柔らかくします。

・悪玉コレステロール低下
善玉コレステロール(HDL)を増やし、血圧を下げる。

・炎症をおさえる
拮抗作用により『オメガ6』由来のロイコトリエンの炎症反応をおさえる

・がん予防
拮抗作用により『オメガ6』由来のプロスタグランジン(ガン細胞の増殖を促す)の働きをおさえる。

効果だけをみていると『オメガ6』が悪影響だけ与えているような感じですが『オメガ3』と連携して脂質ごとの役割をさせる働きがあります。また、身体に必要な生理活性物質を作り出すための『必須脂肪酸』でもあります。
そのほかにも、血栓ができないよう血液の流れをスムーズにする『オメガ3』ですが、ケガなどで出血した血液を固めるには『オメガ6』の働きが必要になります。このようにお互いにタメになる特徴をそなえています。

オメガ3の摂取量

理想的な『オメガ3(αリノレン酸)』と『オメガ6(リノール酸)』の摂取比率は〈1:4〉くらいが良いと言われています。しかし、欧米型の食生活が普及している近年では『オメガ6』の摂り過ぎが問題になっており、現状の比率は〈1:10~40〉とバランスが大きく崩れています。

αリノレン酸をふくむ『オメガ3』脂肪酸の、一日のめやす摂取量は〈2000 mg = 2 g〉以上です。細かいところでは年齢と性別で摂る量に差があります。

男性
18〜29才 2,100mg
30〜49才 2,200mg
50〜69才 2,400mg
70才以上 2,200mg
女性
18〜29才 1,800mg
30〜49才 1,800mg
50〜69才 2,100mg
70才以上 1,800mg

男女とも中高年の年齢層は少し多めに摂るように示されています。

EPA・DHAが多い魚

魚類の刺身[オメガ3(DHA / EPA・αリノレン酸)]
オメガ3脂肪酸の『EPA・DHA』は、とくに青魚に多くふくまれています。含有量がおおい魚別に数値化してみました。なお、掲載されている数値は、食べることができる部位100gあたりで摂れるEPA・DHAの合計量です。

  • ぶり(生):2,640mg
  • さんま(生):2,590mg
  • さんま(蒲焼き缶詰):1,900mg
  • まあじ(生):670mg
  • しまあじ(生):1,300mg
  • めざし(焼き):1,590mg
  • 大西洋サケ(焼き):2,700mg
  • ししゃも(焼き):1,180mg
  • しろサケ(水煮缶詰):1,010mg
  • うなぎ(蒲焼き):2,050mg
  • 辛子明太子:950mg
  • イクラ:3,600mg
  • キャビア:2,070mg

これらの食材を毎日そろえたり調理できるのが理想ですが、さまざまな事情で補給しにくい場合はサプリメントで補うこともできます。どのサプリメント補給も一緒ですが、あくまでも補助的に摂りましょう。

α-リノレン酸が多い植物

植物の実種[オメガ3(DHA / EPA・αリノレン酸)]
植物類のなかには『α-リノレン酸』が含まれているものがあります。α-リノレン酸は、体内の活性酸素によって一部がDHA・EPAに変化します。

α-リノレン酸が多いグループを含有量上位から選択して掲載しています。含有量は、食材〈100g〉あたりの量〈mg〉単位です。

穀類

  1. 小麦(はいが):750
  2. ライ麦(全粒粉):150
  3. おおむぎ(麦こがし):130
  4. コーンミール:73
  5. そば粉(表層粉):71

豆類

  1. 大豆(乾):2000
  2. いんげん豆(乾):510
  3. 紅花いんげん(乾):350
  4. ライ豆(乾):190
  5. つる小豆(乾):180
  6. 緑豆(乾):170
  7. 小豆(乾):170
  8. ささげ(乾):270
  9. えんどう(乾):86
  10. ひよこ豆(乾):84

種実類

  1. えごま(乾):24000
  2. くるみ(いり):9000
  3. 麻の実(乾):4600
  4. ケシ(乾):280
  5. かや(いり):260
  6. まつ(いり):180
  7. ごま(乾):150

果実類

  1. かき(干し):190(生):22
  2. アボカド(生):130
  3. ドリアン(生):120
  4. きんかん(生):72
  5. キウイフルーツ(生):44

藻類

  1. わかめ(乾):190
  2. ひじき(乾):52
  3. こんぶ(乾):31

好飲料類

  1. せん茶:1400
  2. ココア:37
  3. インスタントコーヒー:3

発酵品・香辛料

  1. 豆みそ:990
  2. 米みそ:580
  3. 麦みそ:380
  4. カレー粉:240

大豆などの豆類、ゴマやクルミといった種実などに多くαリノレン酸が含まれているのがわかります。ただし、豆類には『αリノレン酸』よりも『リノール酸』の含有量が高い傾向にあります。

食材とサプリメント

こうやってみると、効率よく『オメガ3脂肪酸』が摂れるのは青魚だということが分かりました。ただし、栄養バランスを考えたら、豆類・種実類やその他の食材もシッカリ食べなければなりません。

しかし、生鮮品を含めて食材を毎日用意して調理するのは、家庭事情や仕事などで忙しいばあい難しいこともあるでしょう。そのあたりは加工品やサプリメントで上手く補給して栄養バランスをたもちましょう。



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