Apple Watch の心電図測定機能は、通常よりも高い心拍数や低い心拍数を検知するとユーザーへ警告表示します。そのため、自覚症状がなくても心臓の異常をユーザーへ通知できます。この心電図アプリは、米国や一部の欧州で配信されていますが、リリース直後からユーザーの命を救われています。
心電図モニタリング
ECG(心電図測定)機能
心電図機能は Apple Watch Series 4 シリーズから搭載されている心電図計測センサーと、watchOS アプリケーションと連動して機能します。この ECG 機能、米国では食品や医療機器の認証をする FDA(Food and Drug Administration = アメリカ食品医薬品局)の承認を受け、アメリカ先行でアプリが有効化されました。
日本で ECG 機能を有効化させるには医療機器として承認を得る必要があるため、日本販売モデルではアプリが有効化されず、機能を利用できませんでした。
ところが、2020年9月4日に心電図アプリが医療機器の国内承認を取得できたことで、日本でも ECG(心電図測定)機能が使える準備が整いました。
Apple Watch の心電図とは
Apple Watch の心電図モジュールは、電気心拍センサーと光学式心拍センサーの2種類のセンサー組合せて機能させています。
心電図測定には、筐体背面のクリスタルにビルトインされている電気心拍センサーと、デジタルクラウンの2つの電極を利用して、指と手首の触れる部分から直接測定。
測定方法は簡単で、ユーザーがデジタルクラウンに指を触れていれば、約30秒後に心電図の解析結果が分かるしくみ。解析結果は、正常であれば『洞調律』や、重大な疾患につながる『心房細動の兆候』といったように表示されます。この心電図アプリでは、心拍が50拍以下や、120拍以上は診断できず、指が動いたり他のノイズなどが検出されたパターンでは『判定不能』と表示される。
また、対応アプリが利用できる Apple Watch を腕につけていれば、アプリのバックグラウンド機能によって常に心臓の鼓動を解析。そこで不規則な心臓の鼓動や、房細動の兆候が検知されれば、ディスプレイ上にメッセージを表示可能になっています。
Apple Watch 心電図の利点
- 指で触れて約30秒後には心臓図の解析結果を表示
- 常に心臓状態をチェックして異常察知したら警告
Apple Watch 心電図の注意点
- 事前に心臓発作を感知できない
- 血栓や心筋梗塞などの感知はできない
- その他の心臓疾患を感知できない
心臓疾患の兆候を見つける
不整脈の中には発作の頻度が低く、受診された際に心電図を取っても不整脈かどうか判定が難しいことがしばしばあります。
しかし、つねに装着している Apple Watch の機能を利用していれば、動悸や胸痛などの不整脈を感じたときの記録が残るため、医療機関での疾患の早期発見に貢献することでしょう。ユーザーは、医師に診てもらうための記録情報を Apple Watch から PDF データとして出力することが可能です。
Apple Watch は、医療機器としては発展途上のデバイスではありますが、心房細動自動検出の精度が向上すれば抗凝固薬治療の薬物投与の内容が変わっていく可能性もあります。今度のさらなる進化を大いに期待させてくれるウェアラブルコンピュータであることは間違いないでしょう。
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救命事例
ユーザーの命を救われた例
Apple Watch は腕時計型モバイル機器として、メールや、Twitter、Instagram などの SNS の通知を受け取ったり、電話に対応できたりする優れモノです。
そのほかにも多数の便利機能を搭載していますが、ここでは生命の危機に関わる事態にユーザーが陥ったときに Apple Watch がユーザーを救ってくれた実際の出来事を掲載しています。
心電図が救った例《1》
海外掲示板 Reddit のユーザーである edentel 氏は、さっそく配信された心電図アプリを Apple Watch で試したところ、心臓の病気の一つである『心房細動』の結果が表示されました。しかし、測定状態や誤作動によって誤った結果が判定される可能性も考えられたため、edentel 氏は何度も心電図アプリでチェックしてみましたが、心房細動という通知がくりかえし表示されました。
突然の体調異常の通知を信じられなかった edentel 氏は、妻に Apple Watch を着けてもらい心電図アプリを何度か試したものの、妻では正常な結果しか表示されなかったため、病院を受診することに。
病院で Apple Watch の心電図測定で心房細動の通知が出たことを説明し精密検査をうけたところ実際に心房細動であると診断されました。
診断した医師は edentel 氏に「Apple Watch はあなたの命を救いました。」と告げています。診断した医師は Apple Watch の心電図アプリの件をニュースで知っており、まさかこんなに早く患う人の役に立つとは予想していませんでした。
心電図が救った例《2》
イギリスのフィル・ハリソン氏は、いぜん健康上の問題をいくつか抱えていましたが、近年は問題もなく過ごしていたため、最近の身体は好調と思っていました。
2019年4月、ハリソン氏はマラソン大会に出場するため日々のトレーニングに励んでいました。体調に問題なくトレーニングを重ねていましたが、突如動悸をがあり症状は止みませんでした。ただ幸運なことに、ハリソン氏は ECG 機能が利用できる Apple Watch を装着しており、画面には『心房細動』の通知が表示されていました。
この機能のおかげで心臓疾患の可能性を知ることができ、救急救命センターへ行く判断ができたそうです。
ハリソン氏は、2カ月半にもおよぶ心臓血管疾患の検査を受け、2019年7月3日には心臓を切開して弁修復術を受ける予定。同氏は「Apple Watch の心電図機能ががなければ救急救命センターに行くきっかけを得られなかった」と述べており、Apple Watch が命を救ってくれたことに感謝している。
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