【2020新型】iPhone 12：リークまとめ

2020年後半の最新機種となる iPhone 12 シリーズは、設計構造を全面刷新するオールチェンジモデル。

ベゼルレス・オールディスプレイを引継ぎつつ、ディスプレイサイズ変更や、新規の有機 EL パネルを採用。上位モデルは、メインカメラ構成は従来モデルを継続しつつも LiDAR スキャナ（3D ToF）を搭載するもよう。

Bloomberg 記者の予測

米国 経済情報メディア Bloomberg（ブルームバーグ）のレポーターである Mark Gurman（マーク ガーマン）氏が、Twitter のライブ配信アプリ「ペリスコープ」で、将来発売される Apple 製品について、フォロワーからの質問に答えています。

この項目では、その内容を要約しています。

iPhone 12 について

ラインナップ

iPhone 11 シリーズの後継機として2020年秋に発売される iPhone 12 シリーズのラインナップは4機種で、ディスプレイサイズは3種類（5.4インチ・6.1インチ・6.7インチ）用意。

小型軽量の5.4インチはローエンドモデル。6.1インチはローエンドモデルとハイエンドモデルの2機種。そして、フラグシップの6.7インチはハイエンドモデルとなる。
また、6.1インチと6.7インチのハイエンドモデルには、3D ToF 技術を活かした LiDAR スキャナが搭載されると予測しています。

リフレッシュレート120Hzディスプレイ

ディスプレイの表示能力（更新頻度）を表すリフレッシュレートは 120Hz が採用される。これはハイエンドモデルだけなく、ローエンドモデルの2機種にも採用される可能性がある。

デザイン

iPhone シリーズの外観は、2020 iPad Pro のようにフラットデザインを採用するため、側面形状も直線的になる。
さらに、Face ID 関連パーツが改良されるためノッチが小型化される。なお、スピーカーはノッチから移動してナローベゼルへ埋め込まれると予測。

その他の Apple 製品について

Mark Gurman 氏は、そのほか多くの Apple 新製品についても回答しました。それらの要点は以下のとおり。

• 23インチ iMac が2020年に登場するという噂は正しいと思う。
• 画面サイズが拡大された 14インチ MacBook Pro が登場。新しい16インチ MacBook Pro 同様なデザインとシザースイッチキーボードを搭載するだろう。
• ARM 搭載 Mac の開発プロジェクトは期待していい。
• 期待通りの売り上げを得ていない HomePod は、製品を存続するためのチームが組まれている。また、Siri 機能を向上させた小型で廉価な HomePod mini が2020年内に発売される。
• 新しい Apple TV が2020年内に発売されるが 8K 対応の可能性は低い。
• 新型16インチ MacBook Pro の発売は2020年10月〜11月頃。
• Apple は、ワイヤレス充電パッド AirPower の開発を継続させている。
• Apple Watch 6 は睡眠追跡機能に対応して2020年後半に発売される。
• AirTags はプレミアム製品として2020年後半に発売と予測。また専用レザーケースが同梱される可能性あり。
• ハイエンドなオーバーイヤー型ヘッドホン AirPods Studio は、2020年秋の発売に期待。
• Apple の自動車開発部門は、現在も自動運転技術開発に取り組んでいる。
• iPhone 12 に画面埋込み型 Touch ID は採用されない。
• ジョン プロッサー氏が予想する Xcode iOS 版のリリースは考えられない。
• Apple が開発している Apple Glass（AR メガネ）には最も興奮している。

iPhone の 5G 対応遅れ懸念

iPhone シリーズの 5G（第5世代移動通信システム）対応は、2019年モデルでは 5G モデムチップの部品供給が間に合わず搭載できませんでした。2020年モデルは 5G モデムチップの供給体制にトラブルがないため搭載が期待されています。

しかし、最近になって状況に変化が起こっており、最悪のばあい2020年モデルに 5G 搭載ができないかもしれません。

製造開始が遅れる問題

香港 TFI 証券のアナリストとして Apple 新製品情報を予測している Ming-Chi Kuo（ミンチークオ）氏が、5G 対応の iPhone 12 についてレポートを公開。

Ming-Chi Kuo 氏によると、iPhone 12 のアンテナ部品の設計変更により、生産開始が2020年9月〜10月までずれ込むと予測しています。このアンテナ部分は、高速通信に不可欠なミリ波（mmWave）に関係するため、対応モデルの発売が遅れる可能性をあげています。

遅れる理由としては、AiP（アンテナパッケージ）の設計変更により、認証取得も遅れる事態に。さらには EVT（Engineering Validation Test = 技術検証試験）にも1ヶ月程度の遅れが発生するため、生産工程にも影響が及ぶようです。

これらの影響で iPhone 12 シリーズの、5.4インチと6.1インチは9月に量産開始できるものの、6.7インチモデルは設計が複雑なため、量産開始が10月にずれ込むと予測しています。

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なお、iPhone 12 シリーズの、5.4-inch / 6.1-inch ローエンドモデルは 5G 非搭載の情報があるので、この生産遅延に巻き込まれない可能性もあります。

ミリ波モデルの米国限定問題

米国 Wedbush（ウェドブッシュ）証券のアナリスト Daniel Ives（ダニエル アイブ）氏によると、5G に重要なバージョンとなるミリ波（mmWave）モデルの iPhone が地域限定になる可能性をレポートで公開。

Daniel Ives 氏は、iPhone 12 シリーズの発売が2020年10月〜12月になると予測。さらには 5G の特徴の一つとなる高速通信バージョン『ミリ波（mmWave）』モデルは米国限定として販売されると、投資家向けレポートに記述しています。

新型 iPhone の発売時期は、近年は夏シーズンの終わり頃が定着していますが、新型コロナウイルスの世界的蔓延により、研究員の国家間の移動制限が発生しており十分な開発環境が整っていません。
この疫病問題によって開発・生産体制に遅延が発生しているうえに、収束の道筋がハッキリしていないため、万全な時期に計画した仕様で発売できるか確実には言えないようです。

なお、同氏の最悪のシナリオは、2020年モデルの iPhone 12 に 5G 機能が搭載されない可能性を述べています。

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Daniel Ives 氏の予測通りになると、日本で発売される iPhone 12 シリーズは、大容量データの高速通信を実現にする『ミリ波（mmWave）』が非搭載になります。しかし、日本で利用できるミリ波の 28GHz 帯は広い範囲をカバーしていないので、しばらくは Sub 6 がメインの運用になります。

5G：2種類の特長

5G で使われる周波数帯は、大きく分けて2種類『Sub 6』と『ミリ波（mmWave）』があり、iPhone 12 にも採用されます。この2つの電波には、それぞれ特性があります。

Sub 6

『Sub 6』は、6GHz 未満の比較的低い周波数帯を利用する。現行規格 4G 周波数の延長として追加された。特徴としては通信エリアを広くカバーするのに適しています。日本での割り当て周波数帯は 4.5GHz帯 と 3.7GHz帯となっている。DoCoMo と KDDI がそれぞれ 200MHz幅、ソフトバンクと楽天はそれぞれ 100MHz 幅を利用する。

ミリ波（mmWave）

周波数帯（30GHz〜300GHz）は厳密に決めてなく、日本で 5G に使われる 28GHz 帯もミリ波と呼ばれています。
『ミリ波』の特徴は『Sub 6』に比べて周波数が高い。電波は周波数が高いほど直進しやすく速度も速いが、障害物の影に回り込む性質が弱い。さらに、大気中の水蒸気や降雨で減衰しやすく、広いエリアをカバーする用途には向いていません。