7.9インチ Retinaディスプレイ、Neural Engineを搭載した A12 Bionic チップ、Apple Pencil(第1世代)に対応。2019年3月18日のプレスリリースで発表された iPad シリーズの小型タブレットコンピュータ『iPad mini(アイパッド ミニ)第5世代』の発売日・価格からスペック情報を更新。
機能・スペック《1》
ディスプレイ仕様
新設計ディスプレイユニットは、上位モデルである iPad Pro 10.5-inch のディスプレイパネルと同等の『Retinaディスプレイ』を採用しており、これまでより25%明るい最大輝度500 nits(ニト)、広色域ディスプレイ(P3)、True Toneディスプレイの機能のほか、デジタルシネマの規格である DCI-P3 への対応と、クリエイティブユーザーが多い Apple 製品としての、正確な色彩表示にこだわりを感じます。
ただし、最大で120Hzのリフレッシュレートが得られる ProMotion テクノロジーは搭載されていません。ProMotion は、素早い動く動画(映画、ゲーム、3D CAD)のカクツキを減らしたり、Apple Pencil で描くときの描写(線画・塗り)遅延を減らすことができます。
iPad mini は、iPad シリーズで最小〈7.9インチ〉のディスプレイサイズですが、1インチあたりのピクセル密度は〈326 ppi〉と、iPad Pro の〈264 ppi〉を上回る。おかげで、小さい文字や写真・絵画などの画像の細部までハッキリ表示できる性能を持つ。
なお、上位モデルだった iPad Pro 10.5-inch は、iPad Air 3 発売と同時に販売終了しています。
ディスプレイ仕様解説
- 広色域ディスプレイ(P3)
- 広色域 Display P3 は、色空間『sRGB』を超えるワイドカラー色域で表示できるディスプレイを意味する。
Display P3 は、多くの Web やアプリケーションで運用されている sRGB より25%広い色域での表示を可能にしています。また Display P3 がカバーする色域は、映像業界で使われる『DCI-P3』や、映像・印刷業界で使われる『Adobe RGB』に近い色空間に対応。 - True Tone
- True Tone(トゥルー・トーン)は、6チャンネルの光センサーにより光を感知・分析して、周囲の光の色温度に合わせ、画面上のホワイトバランスを微調整します。これにより、ディスプレイ上の画像がまるで印刷物のように自然に人間が感じる色へ近づけます。
モデル | 新 iPad mini 5 | 旧 iPad mini 4 |
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画面サイズ・パネル | 7.9インチ Retinaディスプレイ |
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解像度 | 2,048 x 1,536 px, 326ppi | |
ディスプレイ仕様 | IPS LCD バックライト Multi‑Touch 広色域ディスプレイ(P3) True Toneディスプレイ 耐指紋性撥油コーティング 反射防止コーティング フルラミネーションディスプレイ |
IPS LCD バックライト Multi‑Touch 耐指紋性撥油コーティング 反射防止コーティング フルラミネーションディスプレイ |
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CPU / GPU
新型の 2019 iPad mini 最大のアップデートがプロセッサです。第5世代の iPad mini では、新たにスタイラスペン Apple Pencil に対応するため、高速演算処理ができるプロセッサは欲しいところです。
また、通常のタブレット機器と違って、ある程度のクオリティをもった写真・動画の編集や、デザイン、イラスト制作などのクリエイティブ作業にも対応させるためには、ハイスペックな処理能力を持つプロセッサが必要になります。
A12 Bionic
2019 iPad mini のプロセッサには、2018 iPhone XR / Xs に採用されている[A12 Bionic]を搭載しています。従来モデル iPad mini 4 のプロセッサは[A8]と、かなり時代遅れのチップセットでした。しかし、新型 iPad mini では圧倒的なパワーを手に入れることができました。ちなみに、新型の 2019 iPad Air も同じ[A12 Bionic]を採用。
新 iPad mini 5 | 旧 iPad mini 4 | iPhone Xs/XR | |
プロセッサ | A12 Bionic | A8 | A12 Bionic |
A12 Bionic は Apple 独自開発 SoC(System-on-a-chip)。この チップ は〈7 nm〉プロセスで製造されており、スマートフォン用 SoC として初めての製造プロセスを導入した画期的チップ。内蔵されるトランジスタ数は『69億個』という凄まじさ。ちなみに従来チップ[A11 Bionic]は〈10 nm〉プロセスで、内蔵トランジスタは43億個でした。
A12 Bionic CPU
A12 Bionic の CPU は二つの特性(性能コア・効率コア)を持つコアがあり、仕事量・性質によって各コアへの処理の割り振りがされ、演算処理速度・消費電力の最適化がおこなわれ、とくに効率コアでは最大50%少ない消費電力で作動を可能にしている。また、従来チップより最大で15%ほどの処理スピードが向上。
A12 Bionic GPU
GPU は従来チップ A11 Bionic の3コアから4コアへ増強。新設計コア構成とコア数変更によってグラフィック性能が最大で50%もアップ。高解像度の写真・ムービーの画像処理はもちろん、複雑なゲームの表示などにも貢献。また撮影したビデオデータの編集にも性能を発揮します。
Neural Engine
A12 Bionic 注目のテクノロジが Neural Engine(ニューラルエンジン)です。従来チップ A11 Bionic では1基のみの搭載でしたが、新型には大幅に増やされ8基を搭載しており最大9倍高速になっている。
Neural Engine は、高度な機械学習のためにApple が独自開発しています。この機能によって iPad Air 3 / iPad mini 5 は人と同じようにリアルタイムでパターン認識したり、なにかを予測したり、いろんな状況で体験したデータから学んで進化します。
また Neural Engine は毎秒5兆の演算処理を実行可能にしておりリアルタイムで様々な機能をこなします。たとえば、ユーザーを臨場感あふれる AR ゲームを体験させたり、背面カメラ得られた風景情報に目的地までのナビゲーション表示をさせることも可能。また、驚くほど賢い学習機能によって iPad に保存している写真から探したい画像をすばやく見つけることができます。それは人だけでなく、赤ちゃんでも、犬の写真でも、山やビーチの写真でもです。
ISP
ISP(イメージシグナルプロセッサ)は、写真や動画の信号処理を行う画像専用プロセッサ。従来の A11 でも ISP が採用されていましたが、A12 ではより処理能力を拡大しました。新しい ISP では、Neural Engine と連動して被写体深度の認識処理を行ったり、より高度なノイズ処理を可能としています。
プロセッサの性能
多くのデバイス機器のベンチーマークテストをしている Geekbench が、2019 iPad シリーズのベンチマークスコアを公開。
このベンチマークスコアは、どの iPad(iPad mini 5、iPad Air 3)か機種は特定されていませんが、おそらく機種・ストレージに特定の性能差はないと推測されます。
プロセッサ・メモリ 諸元
測定された 2019 iPad の諸元は、iOS 12.2、プロセッサが〈2.49 Ghz〉、RAM が〈3 GB〉搭載していました。RAM(メモリ)の搭載容量が3GBなので、2018 iPad Pro が搭載する 4GB RAM (ストレージ容量1TBは6GB)よりも1GB少なく、9.7インチの iPad 第6世代よりも1GB多い数値です。
ベンチマークスコア
測定された 2019 iPad のベンチマークスコアは、コード[iPad11,2]で、シングルコアが〈4,806〉、マルチコアが〈11,607〉と記載。このスコアは、iPhone XS Max と同等の処理速度に達しています。ちなみに、iPad シリーズのハイエンドモデルである 2018 iPad Pro のスコアでは、シングルコア〈5,030〉、マルチコア〈17,995〉という数値です。
スマートフォンより作動要求や作業条件が厳しくなる高機能タブレットだけに、Apple は 新型 iPad シリーズに iPhone XS Max 並みのハイパワースペックを与えたようです。
Touch ID
Touch ID(タッチアイディー)は指紋による生体認証機能で、Apple が自社製品の個人情報を守るために導入しているセキュリティシステム。
ユーザーの指紋情報を初期登録することで、デバイスのロックを解除したり、アプリ購入・インターネット通販よる支払いに、カード情報の入力を必要としない決済を可能にしています。なお、ユーザーの指紋情報は、iPad や iPhone などのデバイス機器に内蔵されるチップ領域のみに保存。ネットクラウドには送られないため外部からの悪意あるアクセスが困難でセキュリティも高い。
一度、ユーザーの指紋情報を登録してしまえば利用は非常に簡単。Touch ID センサーへ登録した指をタッチさせるだけで、スリープの解除、インターネット決済を可能にします。
インターネット上で通販商品、アプリや電子書籍の購入に際しても、ユーザー以外は指紋認証なしでは購入できないのでセキュリティも高くなります。
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カメラ
新型 iPad mini に搭載されているカメラユニットは、従来モデル同様のシングルレンズカメラ採用されています。仕様を見るかぎり目立った構造上の変更もなくハードウェアは、ほぼ同等の仕様のようです。そのため、イメージセンサーの画素数(解像度)や焦点距離などのアップデートは認められません。ゆいつ違うのは『Live Photos』機能が追加されたことくらい。なお、2019 iPad Air のカメラ仕様も同じ仕様になっています。
新 iPad mini 5 | 旧 iPad mini 4 | |
年式 | 2019 | 2015 |
画素数 | 800万画素 | |
レンズ 〈F値〉 |
5枚構成 〈ƒ/2.4〉 |
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手ぶれ補正 | – | |
写真 メインカメラ |
Live Photos タップしてフォーカス 露出コントロール 写真のHDR パノラマ(最大43メガピクセル) バーストモード |
タップしてフォーカス 露出コントロール 写真のHDR パノラマ(最大43メガピクセル) バーストモード |
動画 メインカメラ |
1080p HDビデオ撮影 720p(120fps)スローモーションビデオに対応 |
フロントカメラ
フロントカメラは充実なアップデートをうけています。とくに従来モデルの低い解像度〈120万画素〉から、いっきに〈700万画素〉へグレードアップ。他には、Live Photos、1080p HDビデオ撮影、Retina Flash のほか、写真とビデオの自動HDR にも対応します。
2018 iPad Pro に採用されているポートレートモード、ポートレートライティング、アニ文字とミー文字などには対応していません。
接続(充電やイヤホン)
新型 iPad mini 5 では筐体設計が変更されないため、接続ポートが Lightning(ライトニング)コネクタを継続採用しています。また、コネクタと接続の関係でスタイラスペンも初代 Apple Pencil のまま対応することになっています。
2019 iPad mini では、筐体仕様に変更を受けていないので、3.5mm イヤホンジャックは装備しています。とくにゲームを楽しむユーザーには朗報でしょう。
Apple 有線イヤホン
ゲームや映画鑑賞で音声の遅延や途切れが起きないのが有線ケーブルタイプのイヤホンのメリット。近年はワイヤレスタイプの Bluetooth イヤホンが主流のため、有線イヤホンの選択肢が随分と減っています。
Apple は、ロープライスな自社製の有線イヤホンも販売しています。接続端子部分は、3.5mmジャックと、Lightning(ライトニング)の2種類を販売しています。通販で購入するときはニセモノも多く流通しているので注意が必要です。
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