ナローベゼル、Face ID、A12X チップ、5.9ミリ薄筐体、Apple Pencil 2 追加で、10月30日開催の Apple イベントで 2018 iPad Pro(アイパッド プロ)が発表。発売日・予約日・価格からスペック情報を掲載しています。
機能・スペック《1》
ディスプレイ
新型 iPad Pro のナローベゼルに囲まれた液晶パネルには、新開発の Liquid Retina(リキッド レティーナ)ディスプレイを採用。パネルの大きさは〈11-inch〉と〈12.9-inch〉の大型ディスプレイ。
Liquid Retina は、ディスプレイパネル業界でも注目されている先進的な LCD パネル。タブレット PC のなかでも大型液晶の Liquid Retina は、画面の四隅まで美しさを失わない高解像度で高画質な液晶パネル。画面に表示される映像・画像は現実に近い色を映し出すことが可能。また、ProMotion テクノロジによって動画映像の表示反応が優れています。
iPad Pro 11 | iPad Pro 12.9 | |
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画面サイズ・パネル | 11インチ Liquid Retinaディスプレイ |
12.9インチ Liquid Retinaディスプレイ |
解像度 | 2,388 x 1,668 px, 264ppi | 2,732 x 2,048 px, 264ppi |
ディスプレイ仕様 | IPS LCD バックライト Multi‑Touch ProMotionテクノロジー 広色域ディスプレイ(P3) True Toneディスプレイ 耐指紋性撥油コーティング 反射防止コーティング |
ディスプレイ仕様解説
- Liquid Retina
- アルミ製 Unibody に収められたディスプレイは、精巧に製造されたガラス、高度なピクセルマスキング、サブピクセルアンチエイリアス、そして新しいバックライトの設計により、Liquid Retina ディスプレイは Apple が作ったものの中で最も明るく、最も正確な色を映し出す最新 iPad の高解像度ディスプレイです。
- ProMotion
- 新開発の Liquid Retina ディスプレイには、最大で120Hzのリフレッシュレートが得られる『ProMotion(プロモーション)テクノロジー』が採用されています。この機能では、なめらかに流れるようなスクロールの操作性と素早い反応の両立と、途切れないスムーズな動画コンテンツの視聴を実現。また、このテクノロジによってスタイラスペン『Apple Pencil 2』の反応が向上。レイテンシ(反応速度)が業界最高水準の20ミリ秒にまで短縮されており、より滑らかで自然な描画が可能になります。
- 広色域ディスプレイ(P3)
- 広色域 Display P3 は、色空間『sRGB』を超えるワイドカラー色域で表示できるディスプレイを意味する。
Display P3 は、多くの Web やアプリケーションで運用されている sRGB より25%広い色域での表示を可能にしています。また Display P3 がカバーする色域は、映像業界で使われる『DCI-P3』や、映像・印刷業界で使われる『Adobe RGB』に近い色空間に対応。 - True Tone
- True Tone(トゥルー・トーン)は、6チャンネルの光センサーにより光を感知・分析して、周囲の光の色温度に合わせ、画面上のホワイトバランスを微調整します。これにより、ディスプレイ上の画像がまるで印刷物のように自然に人間が感じる色へ近づけます。
iPad Pro 11インチ
2018年モデルから iPad Pro に新しいディスプレイサイズ〈11インチ〉が追加。10.5インチの後継機となる小さい iPad Pro は、ナローベゼルを採用したことにより従来筐体より小型化されたにもかかわらず、画面サイズが〈0.5インチ〉拡大しました。これによって iPad Pro 11-inch のディスプレイ解像度は〈2,388 x 1,668ピクセル〉となり、iPad Pro 10.5-inch の解像度〈2,224 x 1,668ピクセル〉より、わずかながらも表示・描写スペースが拡大しています。
iPad Pro 12.9インチ
2018 iPad Pro 12.9-inch のディスプレイサイズは、従来モデル(第2世代)と表示面積・解像度〈2,732 x 2,048ピクセル〉に変更はありませんが、最新型ディスプレイパネル Liquid Retina を採用したことで、より忠実な色彩表示が可能となっており、グラフィック系ユーザーには重要なアップデートが施されています。
新型12.9-inch モデルはナローベゼル化によってディスプレイ領域を広げず、かわりに筐体サイズの大幅な小型化がほどこされてました。これらの改良によって取り回しや、持ち運びがしやすくなっています。
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CPU / GPU
iPad Pro は、一般的なタブレット機器と違って、ハイエンドユーザーの使用を前提に開発されています。
たとえば、スタイラスペンを利用したグラフィックデザイン、イラスト、コミック制作といった印刷物・電子書籍のマスターデータはもちろんのこと、高解像度写真の現像や加工、2K / 4K動画の編集にも対応している、唯一プロユースの現場で活躍するタブレットコンピュータです。
iPad Pro がここまで高性能な理由は、搭載されているプロセッサにあります。
新型 iPad Pro のプロセッサは、2018 iPhone に搭載されている[A12 Bionic]の改良版となる[A12X Bionic]です。スマートフォンと違ってタブレットコンピュータでは操作・制御はもとより、加工・編集するデータ量が大きいため強力なプロセッサが必要になります。
[A12X Bionic]の内部構造は、8コア CPU + 7コア GPU、さらに8コア Neural Engine(ニューラルエンジン)を搭載。このスペックは iPhone Xs シリーズのプロセッサより高速で強力なチップセットで、ハイエンドユーザーの高い処理能力を必要とする作業環境には必須なプロセッサです。
- A12X Bionic
- iPad Pro 専用に開発されたチップセットで、タブレットに組み込まれたものの中で最もパワフルでハイスピード。4つの性能コアと4つの効率コアを搭載し、シングルコア性能は最大35パーセント高速。さらに、8つのコアすべてを同時に使用する新しくなったパフォーマンスコントローラによって、マルチタスク実行時の速度が最大90パーセント向上。
また、7コアの GPU は、最大2倍のグラフィックス性能を持ち、VR ゲームでは驚くほどスムーズに動き、高速処理・高画質映像を体験できます。 - Neural Engine
- Neural Engine(ニューラルエンジン)はFace IDは瞬時に動作させるほか、写真から拡張現実まで対応。
あらゆる分野における高度な機械学習のために設計されたエンジンは、毎秒最大5兆の演算処理を行えます。そのため驚くほど効率がよく作動し、リアルタイムで様々な新しいことをこなせます。また賢く判断できる能力によって、臨場感あふれる AR の世界を楽しめたり、探している写真をすばやく見つけることが可能。それは人だけでなく、犬の写真でも、ビーチの写真でも。
メモリ
新型 iPad Pro の搭載 RAM(メモリ)は従来の 2GB を大きく上回る 4GB の容量を持ちます。
従来機 iPad Pro の搭載メモリは、2016 iPad Pro 9.7-inch(2GB)、12.9-inch(4GB)とサイズ別に容量差がありましたが、2017 iPad Pro で、10.5-inch(4GB)、12.9-inch (4GB)と両モデルとも4GB RAM に統一されています。
Apple は iPad シリーズの RAM 搭載量を公式にアナウンスしていません。これら搭載容量の情報は、発売後のベンチマークテストによって判明しています。新製品発表時の予測では、2018 iPad Pro のメモリ搭載量は、11-inch・12.9-inch ともに〈4GB〉だろうと大方の予想でした。
しかし発売後、作動スピードを計測できるアプリ『Geekbench』によって搭載ストレージごとに速度を計測した結果、64、256、512GB モデルのメモリは従来機と同じ〈4GB〉でしたが、ストレージ最大容量の1TB(1000GB)モデルのメモリ容量は〈6GB〉と判明。同じ世代のモデルでありながら1.5倍のメモリを搭載していました。
おそらく iPad Pro の1TB ストレージを購入するユーザーの作業環境は、高度な処理を行なうプロユースなものになるだろうと予測し、特別にメモリ搭載量を増やしているのではないでしょうか。
Face ID
2018 iPad Pro から iPhone X シリーズに先行採用されていた顔認識セキュア『Face ID』を搭載。これによって従来モデルまで装備していた Touch ID 機能を載せたホームボタンが廃止されました。
iPad Pro 10.5 | iPad Pro 11 | iPad Pro 12.9 | ||
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年式 | 2017 | 2018 | 2017 | 2018 |
認証セキュア | 指紋認証 Touch ID |
顔認証 Face ID |
指紋認証 Touch ID |
顔認証 Face ID |
顔認証 Face ID は、iPad Pro 前面を見つめるだけで、ロック解除、ログイン、電子マネー・クレジット決済などを可能にしています。
これは、TrueDepth(トゥルーデプス)カメラ、Secure Enclave(セキュアエンクレーブ)、Neural Engine(ニューラルエンジン)といった Apple の最も高度なテクノロジーのいくつかのテクノロジを合わせて活用するシステム。これまでスマートフォン iPhone に搭載されたものの中で最も安全なセキュアシステムです。また、機械学習によって外見の変化を認識。帽子をかぶっても、メガネやサングラスをかけても問題ありません。
横方向の顔認識
2018 iPad Pro の Face ID は、同セキュア機能を搭載する iPhone Xs / XR と違って、筐体の回転方向に関係なく顔認識システムが作動します。そのため、ポートレート(縦向き)はもちろんのこと、ランドスケープ(横向き)方向でも顔認識が可能。また、専用キーボード[Smart Keyboard Folio]に横向きに装着した場合でも、そのまま顔認証が作動してスリープ解除できます。
このランドスケープモードの Face ID 対応は、現在のところ iPad Pro のみになるため、iOS のアップデートをしても iPhone X 系では顔認証システムは作動しません。
- Face ID とは
- 顔認証セキュア Face ID は、前面上部のベゼルに埋め込まれた TrueDepth カメラシステムによって、顔の上に目に見えないドットを3万以上のを投射解析。それによって顔の深度マップを作成して顔の正確なデータと、顔の赤外線イメージも取り込みます。これらのデータは Neural Engine 深度マップと赤外線イメージを数学的モデルに変換し、そのモデルを登録済みの顔のデータと照合します。
このように複数の顔情報を解析するセキュアシステムなので、メークを変えたり、髭を生やした、などの外見の変化も Face ID は自動的に認識可能です。また、顔いっぱいに生えていた髭を剃ったなど、外見が大幅に変わったばあいは、パスコードで本人確認をしてから顔のデータを更新登録します。
そのほか、帽子をかぶったり、スカーフを巻いたり、メガネをかけたり、コンタクトレンズをしたり、サングラスをかけたりしても Face ID では認識します。さらに、屋内外・昼夜でもとわず、たとえ真っ暗な中でもセキュア認証が可能です。
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カメラ
2018 iPad Pro の背面に搭載されているメインカメラは、発表前に予測されていたデュアルレンズカメラではなく、従来モデルとおなじくシングルレンズカメラが採用されました。
iPad Pro 10.5 | iPad Pro 11 | iPad Pro 12.9 | ||
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年式 | 2017 | 2018 | 2017 | 2018 |
画素数 | 1200万画素 | |||
レンズ 〈F値〉 |
5枚構成 〈ƒ/1.8〉 |
6枚構成 〈ƒ/1.8〉 |
5枚構成 〈ƒ/1.8〉 |
6枚構成 〈ƒ/1.8〉 |
手ぶれ補正 | – | 光学式手ぶれ補正 | – | 光学式手ぶれ補正 |
その他 | HDR 4K30p動画 |
スマートHDR 4K60p動画 |
HDR 4K30p動画 |
スマートHDR 4K60p動画 |
レンズ構成・手振れ補正
シングルレンズカメラなので外観的な違いはありませんが、カメラユニットは従来モデルから変更をうけています。とくに分かりやすいのがレンズユニットでレンズ構成が違っており、レンズ構成枚数が〈6枚→5枚〉に減らされています。光学レンズは描写的な補正の必要なければ、レンズ枚数が少ないほうが画像の抜け(クリア感)は良くなります。
レンズからの画像を受け止めるイメージセンサーの画素数に変更はなく〈1200万画素〉。
レンズ・センサーと、大きな仕様変更は認められないのですが、意外なことに光学式の手振れ補正機能が省かれています。レンズの明るさを示す『F値』は〈f/1.8〉と非常に明るく特筆できるスペックですが、いまどき手振れ補正機能を省いた理由がわかりません。
iPad Pro は筐体の大きさから考えてもホールディングしにくいため、カメラ撮影でさらにテクニックが必要となる夜間・室内撮影では、手ぶれが原因となる手ぶれボケの心配があります。いちおう Apple 公式情報では《手振れ補正:光学式ではありませんが、写真は『自動手ぶれ補正』、動画では『映画レベルのビデオ手ぶれ補正』機能は搭載しています。》おそらくデジタル処理的にブレを補正するのでしょう。
レンズユニットの構成枚数の削減もありますが、光学式の手振れ補正機能が省かれた理由には、極限まで薄くした筐体にカメラユニットを収めるため、なんらかの関係があるかもしれません。
撮影機能
カメラ撮影機能でめだつ追加機能は『スマートHDR』が採用されたことです。これは、高速演算処理を実現した Neural Engine によって画質を落とさず効果的に画像補正される HDR(High Dynamic Range = ハイダイナミックレンジ合成)技術です。たとえば、逆光撮影による被写体の黒ツブレや背景の白トビを軽減したり、全体的な露出補正がおこなって肉眼で見たようすを再現します。
記念撮影なので、どうしても被写体の背後に太陽や強い光源があるばあいに活躍する機能です。
また、前面カメラで利用できる撮影機能には、被写体と背景のボケ量(ピントの奥行き)をコントロールできる『ポートレートモード』や、さまざまな画像エフェクトがかけられる『ポートレートライティング』を機能をのせています。
さらに、前後の搭載カメラと AR(拡張現実)技術を利用したゲームはもちろん、カメラを向けるだけで現実の世界にあるオブジェクトを測定したり、ディスプレイに映し出される映像に目的地までのナビゲーションを表示させることも可能。これらの機能は iOS アプリケーションと連携して機能運用します。
カメラ仕様情報
Apple 公式で発表していない搭載カメラの画角(焦点距離)などの仕様情報です。
- 背面カメラ(メインカメラ)
- 2018 iPad Pro 背面上部に装備されるカメラの『F値(レンズ明るさ)』は公式情報どおり〈f / 1.8〉と単焦点レンズの明るさ。焦点距離は、35mmフィルム換算で〈29 mm〉と代表的な広角レンズと同等の画角。
ちなみに、2017 iPad Pro の『F値』は同じく〈F / 1.8〉。焦点距離は35mmフィルム換算で〈28 mm〉と1ミリだけ広角寄りです。 - 前面カメラ(TrueDepthカメラ)
- 自撮りなどに活躍する前面カメラのスペックは、2017 iPad Pro と数値的には差はなく、イメージサンサー解像度は裏面照射型〈700万画素〉と、F値は〈F / 2.2〉、焦点距離は35mmフィルム換算で〈32 mm〉と同等。
焦点距離〈32mm〉は、準広角レンズの焦点域(35mm〜40mm)に近く、日常的な撮影に使いやすい画角。人物と背景を入れた撮影で構図が決めやすくバランスの良いレンズです。 - ポートレートモード
- 2018 iPad Pro の前面 TrueDepth カメラには、新機能の撮影モード『ポートレート』を搭載。この機能の特徴は、撮影後でも被写体の被写界深度(ピントが合った領域)を自由に変えることが可能で、背景をボカしたり、背景までくっきりとピントを合わせることができます。ピント合わせの設定は、絞り値〈F1.4〜F16〉の範囲で自由に変更。
その他には、5つのエフェクトを備えた『ポートレートライティング』機能を搭載。エフェクトの種類は:自然光、スタジオ照明、輪郭強調照明、ステージ照明、ステージ照明(モノ)です。
これらの機能は、2018年9月発表の iPhone Xs / XR に搭載されている機能と同様で、このたび iPad Pro の TrueDepth フロントカメラに採用されることになりました。
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接続(充電やイヤホン)
従来モデルまでは Lightning(ライトニング)コネクタを採用していましたが、2018 iPad Pro から次世代規格 USB-C へ変更になりました。長い期間 iPad 製品の接続に利用されたいた Lightning ですが、新型 iPad Pro で初搭載です。USB-C は、近年多くの製品のポート・コネクタに採用されており、iPad Pro への採用も待望されていました。
長い期間 Apple 製品の接続に利用されたいた Lightning(ライトニング)コネクタでしたが、近年多くの製品ポート・コネクタに採用されてい USB-C を、2018 iPad Pro から導入することになりました。ちなみに Apple 製品でいちはやく USB-C を採用したのは 2017 MacBook でした。
USB-C 規格は様々な機能をあわせもつユニーバーサルなポート・コネクタです。超高速データ転送のほか、高速充電、電力供給、ディスプレイ出力などをケーブル一本で可能にします。
新型 iPad Pro でも USB-C ケーブルを利用した専用機能があります。
デジカメ接続とRAW現像
2018 iPad Pro に採用された USB-C は、同規格ポートを装備するデジタルカメラと接続することで、RAWファイルなどの画像データを直接取り込みを可能にしています。さらに、デジタル写真の画像処理および管理用アプリ『Lightroom CC』を利用することで iPad Pro 内で RAW 現像をできるようになっています。
iPad 用の Lightroom CC では、RAW データ現像時におこなうマスキング・加工・調整を指先や Apple Pencil でできるため、直感的に加工・操作がしやすく作業スピードもアップします。とくに iOS 専用に開発されたフォトグラファー向けソフトウェアは、iPad Pro の パワフルな CPU / GPU に最適化されているため、エフェクトや調整などをふくめてリアルタイムかつスムーズに作動します。
このように、iPad Pro は写真・絵画などの加工処理に特化された仕様であるため、多目的に性能をふったパソコンよりパワフルな処理能力をもっています。
これらの仕様と機能をもつ iPad Pro は、すでに多くのプロカメラマン・フォトグラファーの仕事道具として採用されています。
現場で撮影後すぐに iPad Pro 取込み・RAW 写真現像・ネット転送と、すべてのワークフローが撮影現場で完了することが可能。また、野外での撮影現場では、撮影ショットごとに iPad Pro の高画質ディスプレイで撮影画像のチェックをするシーンが当たり前になっています。
今やプロユースの撮影現場では iPad Pro が急速に普及しており、とくに広告・報道系カメラマンには無くてはならない撮影機材です。
給電機能
新装備された USB-C は、データ通信のほか高速充電にも対応する複合的な機能をそなえています。この機能を活用して iPad Pro から iPhone への給電機能を搭載しました。iPad Pro に内臓する大容量のバッテリーから給電することで、簡易モバイルバッテリーの役目を果たすことができます。
日頃から、iPhone にくわえて iPad Pro を持ち歩くユーザーには荷物が減らせるメリットがあります。この給電機能は iPad にもできますし、Apple 製品以外でも対応できます。
外部ディスプレイ出力
USB-C によって iPad Pro の表示情報を外付けのモニターへ出力することが可能になりました。この機能は 5K ディスプレイの解像度まで対応するので、高画素・高画質な写真・映像のモニタリングが実現します。
従来モデルでは、サードパーティアプリを利用しなければ外部モニターへの出力はできませんでしたが、これでデュアルモニター環境も構築可能となりスピーディで幅広い運用に期待できます。
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ヘッドホンジャック
長年販売されていた iPad シリーズには、ヘッドホンジャックが標準装備されていましたが、2018 iPad Pro ではヘッドホンジャックが廃止されました。近年は Bluetooth 技術によるワイヤレスヘッドホンが普及しているため採用されたようです。
廃止した理由について Apple が公式なコメントはしていませんが、筐体の厚みが〈5.9mm〉にスリム化されたためヘッドホンジャックのユニットの搭載が難しくなったようです。おそらく技術的には搭載できるのでしょうが、Bluetooth ヘッドホンが普及している時代に、コストをかけてまで新設計パーツを開発するメリット感じなかったのでしょう。
ただ、有線ヘッドホンで聴く方法も残されており、純正およびサードパーティ製の変換アダプターを USB-C ポートに接続することで対応できるようになっています。また、iPad Pro でゲームをするユーザーが気にしている Bluetooth 音声遅延もこれで対処できます。
Apple 純正の変換アダプタは[USB-C – 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ ¥1,000(税別)]という名称で販売中。
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