近年発売されている iPhone シリーズ の心臓部には、多くのスマートフォンの中でも最もパワフルな、Apple 独自開発のプロセッサ『A シリーズ』を搭載。
このチップには、学習機能をもつ賢い Neural Engine(ニューラル エンジン)を採用しており、あらゆる動作を管理・最適化。 Neural Engine を搭載した Apple A シリーズプロセッサ は、圧倒的なパフォーマンスを発揮。リアルタイムの機械学習を使って、写真、ゲーム、拡張現実などの技術を進化させます。
2019 新型 iPhone のプロセッサには、改良版の[A13 Bionic]チップを採用する予定。
iPhone CPU / GPU
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A シリーズプロセッサ製造
iPhone シリーズなどに搭載されている A シリーズプロセッサは、数年前までは台湾 TSMC と韓国 Samsung が生産を請け負っていましたが、2018年モデルの A12 から TSMC のみが製造に関わるようになっています。これは Samsung とくらべ TSMC が製造技術に先進性があるためと言われています。
この独占的な生産受注よって、以前 iPhone 6s シリーズで発生した TSMC と Samsung 製造プロセッサによる処理性能の違いによる問題も回避できるでしょう。
2019年モデルの A シリーズチップは TSMC が独占的に Apple へ供給すると報じられており、ファウンドリとしてのシェアは〈56%〉となる。
これまで TSMC が製造しているチッププロセスは、A10 プロセッサは16nm プロセス、A11 プロセッサは10nm プロセス、A12 プロセッサはおそらく〈7 nm〉で製造していると思われます。2019年モデルに採用される A13 プロセッサは〈7 nm+〉プロセスで製造されるだろうと予測されています。
毎秒5兆回の演算処理を可能にし、処理速度が Qualcomm の Snapdeagon 845 の2倍とも言われる A12 プロセッサ。A13 ではさらに大幅な進化を期待されていますが、採用されるコアが[ARMv8-A]と現在のコアと同様であると予測されており大きな進化は期待できないようです。ただ A14 に採用される予定の新型[ARMv9]コアが搭載されれば処理スピードの向上は大いに期待できそうです。
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開発チップ コードネーム
Apple 自社開発されている高性能プロセッサ『Aシリーズ』。これらのチップシリーズは 新型 iPhone / iPad がリリースされるたびに新規チップが用意されており、2018年秋に投入された A12X プロセッサでは、ラップトップPCを凌駕するほどのスペックをもちます。
2019年リリース予定の新型 iPhone にも、もちろん新しい A シリーズプロセッサが搭載されると予測されています。新しいプロセッサ『A13』と考えられていますが、最近この新プロセッサのコードネームが明らかになりました。
その情報をもたらしたのは、ハッカーとして有名な Longhorn 氏。同氏の Twitter アカウントに記された内容は「A13チップのコードネームは『Cebu(セブ)』、二つあるコアのコードネームは『Thunder(サンダー)』『Lightning(ライトニング)』になる」としています。
Apple A13's codename as a whole is Cebu. It has Thunder and Lightning cores.
— Longhorn (@never_released) 2018年11月26日
ここで不思議に思ったのが、コアのコードネームが二つあることです。じつは現在搭載されている A シリーズチップの CPU コアは2基構成で設計されており、一つはパワフルな処理をする高性能コア、もう一つは省電力で処理が可能な高効率コアです。
この2基構成コアは、演算するデータ量・処理速度によって、それぞれ最適な CPU に割り振って高性能化・高効率化・省電力化をはかっています。
コア2基構成の A シリーズチップは、すでに近年発売された製品にも採用されています。以下の2基構成コアのコードネームは、前者が高性能コア、後者が高効率コア。
- A11
- Monsoon(季節風)、Mistrel(南西部フランス特有の季節風)
- A12
- Vertex(旋風)、Tempest(大嵐)
近年採用されいる A シリーズのコードネームは気象関係の名付けがされており、A13 コアの『サンダー(雷)』『ライトニング(稲妻)』も同じく気象に関連する単語です。
ちなみに、これらコードネームは一般に公開されることはなく、開発関係者といった限定的な範囲でのみ有効な暗号名です。
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A13 製造プロセス N7+
台湾メディア Digitimes が、2019 iPhone に搭載されるプロセッサに関する情報を上げています。
iPhone の心臓部となる A シリーズチップの製造は、2018年から台湾 TSMC(台湾 セミコンダクター マニュファクチャリング カンパニー) のみが一手に引き受けており、Apple の A シリーズチップの専業メーカーです。
TSMC は 2018 iPhone のチップ[A12 Bionic]を、高度な生産設備を必要とする 7nm(ナノメートル)プロセスによって最初に生産した製造業者。高密度な製造プロセスで生産されたチップセットは、高速処理はもちろん低い消費電力によりモバイル機器にメリットをもたらします。
もちろん、2019 iPhone 用チップの製造も請け負っており、次期プロセッサ[A13 Bionic]の量産を第2四半期から開始する予定。また、このチップの製造には、第2世代 7 nmプロセス『極端紫外線リソグラフィ』という新しい生産技術の設備が導入され、新型 A シリーズチップの量産がおこなわれます。
TSMC は、毎年秋の新型 iPhone のリリースに向けて、第2四半期から量産を定期的に開始しており情報と一致しています。
極端紫外線リソグラフィ:概要
EUV(Extreme Ultraviolet Lithography = 極端紫外線リソグラフィ)は、極端紫外線と呼ばれる非常に短い波長〈13.5 nm〉の光を用いるリソグラフィ技術で、従来のArFエキシマレーザ光を用いた光リソグラフィ技術では加工が難しい〈20 nm〉より微細な寸法の加工が可能となります
TSMC は、チップ製造技術 EUV(Extreme Ultraviolet Lithography = 極端紫外線リソグラフィ)をもちいた第2世代の 7nm 製造プロセス『N7+』によるチップ量産化に成功。
この製造プロセスは『N7』の改良版プロセスであり性能面での飛躍的な進歩はありませんが、〈6~12%〉の周波数アップ〈8%〉の消費電力低減と〈20%〉のトランジスタ密度向上を実現。電力や発熱の制約の大きいモバイル機器のチップに最適。また、N7+ は自動運転などの先進的分野での導入を目指して開発されている。
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